NORIKIYOのラップの何が凄いかに気がついた

イグジット

イグジット


日本語ラップ好き以外の方々にとってはすっごく興味ない話だと思うんですけど、
たまにはそういう話も。

日本語ラップ専門サイト・COMPASSの2007アワードでSDジャンクスタのMC・ノリキヨのアルバムが一位になっててちょっと驚き。
http://compass-magazine.com/special/200803/award.html
僕もかなり聞き込んだアルバムなので嬉しいけど、周りにいいMCが多いしリリースも多かった分ノリキヨのアルバムは「いいのは当たり前!」みたいにスルーが多くて詳しい評価をあまり聞かなかった分、多数決でまさか一位になってるとは本当に意外。
いや、素晴らしいアルバムなんです。




しかしこういう専門サイトとかで語られるノリキヨというラッパーの魅力は、
○ストリート描写溢れるリアルなリリック
○天性のフロウ
…っていう事で、確かにそうだなぁと思うんですがじゃあ『天性のフロウ』って一体なんだ!?っていう話になると思うんです。「天使の輪」みたいなもんか!?っていう。

*ちなみにフロウっていうのは、ラップの歌いまわし方とか抑揚の付け方の事です。






ABOUT

ABOUT

…でこの前出たOKIのアルバム『ABOUT』もかなり良くて、でも
『あれ、今回NORIKIYOのフロウがやけに地味だぞ!?』と思った所で気がついたんです。

「そうか、これ『トラックがしっとりしてるからそれに合わせてフロウもしっとりしている』んだッ!!」







「・・つまりNORIKIYOというMCは『トラックを乗りこなしてラップする』という能力に異常に長けたMCなんだッ!!」

下手なMCだとどんなトラックでも大概同じようないつものラップしかできない、っていうのはよくあるんです。
なるほど、『天性のフロウ』とはこういう事か…!!!


*ちなみにトラックっていうのは曲の事です。車の話ではないです。


だからノリキヨのアルバムに多くある派手なトラックの曲をラップによって余計派手に聞かす事ができる、という事だという結論に辿り着きました。
相手の力が強ければ強いほどそれを利用してラップが出来る…つまり当て身投げのようなラップ。
合気道の世界ですねこれは。

だからド派手なSDPの『SAGDOWN PRESSURE』はかっこ良く聞こえるしド変則トラックのSEEDAの『街風』はあんなにも感動的に聞こえる。

じゃあOLIVE OILとかDJBAKUとかのあらかじめド派手なトラックでやったらどうなるんだろう…っていうそういう夢の超人タッグトーナメント的な話。






さぁ、みなさんこんな話には飽きた頃でしょうからそろそろここで今日の一曲。
どうも、クリス・ペプラーです。

NIORIKIYO/In Da Hood, 23時各駅新宿, BULLSHIT

フロウがカッコイイ…って事が伝わったらいいなぁ。

hiphopはイメージがよくない分、嫌いな方も多いと思いますけどまぁたまにはいいんじゃないでしょうか。
「俺はマジスゲエんだぜ!ナメんなよ!ぶっとばすぜこの野郎」みたいなラップは僕も嫌いですよ。
みんなと同じですよ。




追記

そういえば担当から「いきなり日本語ラップの濃い話しても誰もわからないだろうから最初はZEEBRA、ライムスターあたりからやってね」って言われたのすっかり忘れてました。